かぶれやすくカサカサして辛い!乾燥性敏感肌の効果的な対策

肌がすぐにカサカサになったり、化粧品を変えたとたんかぶれてしまったりといったような、敏感肌の人が増えています。

20歳以上の女性の半数は敏感肌と自覚している、というデータもあります。

現代の生活では、肌にとってよくないことはたくさんありますが、敏感肌にまでなってしまう原因と、その対応策をご紹介します。

つらい敏感肌が少しでも改善するように、毎日の生活をふりかえってみましょう。

敏感肌とは外からの刺激に極端に弱くなった状態のこと

よく聞く敏感肌という言葉ですが、明確に定義されているわけではなく、一般的に外からの刺激に弱くなった状態の肌を指します。

化粧水をつけたときにヒリヒリして痛みを感じたり、服がこすれてかゆみや赤みがでたりすることも、ひとまとめに「敏感肌」と言っています。

皮膚の構造と敏感肌になる原因

敏感肌の原因は、いろいろありますが直接の原因は肌のバリア機能が弱くなり、外からの些細な刺激に神経が反応してしまうことによって起こります。

皮膚は、表面から順番に「表皮」「真皮」「皮下組織」の階層に分かれています。

普段表面で手で触れることができる表面部分が「表皮」の中の「角質」という部分で、死んだ細胞が層になって重なっています。

角質層のすぐ下が「生きた細胞部分」となっており、厚みがわずか0.02ミリの角質層の細胞が、約20層ほどレンガ状に積み重なって表皮細胞を守っています。

0.02ミリの角質層の薄い膜の部分が「肌のバリア」機能を果たす重要な役割を果たしており、水分の蒸発を防いだり、外部の刺激から体を守っているのです。

では、なぜバリア機能が弱まるのでしょうか?肌のバリア機能低下の主な原因は次に上げる5つです。

1.肌の乾燥による、水分不足

健康な角質層には、保湿成分が分泌されており、約30%の水分を含んでいます。乾燥肌になると、角質層の水分が蒸発して減り、角質細胞が乱れてバリア機能が損なわれます。

肌の乾燥は、冬場の空気の乾燥など季節的な要因もありますが、夏場でもエアコンによる空気の乾燥もあり、一年を通して水分が奪われやすい環境が増えています。

また、お風呂上がりの保湿クリームを忘れたりしていると肌の乾燥が進んでくることがあります。

2.加齢による保湿成分やそのほか分泌物の減少

年齢を重ねると、「セラミド」と呼ばれる角質内の成分が分泌されなくなってきます。セラミドの役割は、角質層の中にある角質細胞同士をつなげることで、ちょうどレンガをつなぎとめるセメントのように配置されています。

セメントが足りなくなると、レンガは崩れてしまいますが、肌でも同じことがおきているので表皮が粉をふいたように剥がれ落ちたりするのです。

セラミドの分泌は年齢とともに減ってくるので、加齢するだけで乾燥しやすい状態になります。

他にも真皮の中にあるコラーゲンは、肌の弾力を維持するのに大事なたんぱく質です。コラーゲン繊維は、繊維芽細胞という細胞から新しく作り出され、ゆっくり時間をかけて新陳代謝します。

だたし、40代以降になると新しいコラーゲンの生成はほとんどなくなりますので、肌の中のコラーゲン量は減っていきます。

3.洗いすぎ、摩擦しすぎや、肌に合わない化粧品など日頃の悪習

毎日の洗顔やお風呂で肌表面の皮脂が消えて、水分も流れ落ちます。オイルクレンジングなど、洗浄力の強い洗浄剤を使ったり、ダブル洗顔で洗いすぎることで皮膚のバリア機能が低下します。

お風呂では、シャンプーのすすぎ残しも肌に残りやすく、肌を過敏な状態にしますし、ナイロンのタオルでゴシゴシと摩擦しすぎると、角質層はボロボロになります。

日ごろ使っている日焼け止めやリキッドファンデーションなどの化粧品も、防腐剤や添加物が刺激となって肌に合わなければ、炎症をおこしたりして敏感肌への第一歩となるのです。

4.アレルギーなどの先天的な体質

生まれつき、表皮や真皮が薄かったり、セラミドの分泌が極端に少ない体質の人がいます。アトピー性皮膚炎も体質ですし、花粉症や鼻炎などの何らかのアレルギーを持っている人は、肌のバリア機能が壊れやすかったりします。

日光過敏症のように、紫外線の刺激に対して炎症がおきるような人は、やはり皮膚も敏感な傾向にあります。

花粉症で鼻をとる機会が多くなると、鼻の下や口の周りがむけやすくなりますし、そこから外的刺激を受けやすくなります。アレルギーは直接的な要因に加えて、間接的にも敏感肌を引き起こす原因となっているのです。

5.生理周期によるホルモンの変化

生理がある約40年近くの間、女性の体は毎月、「黄体ホルモン」と「卵胞ホルモン」の2種類の女性ホルモンが入れ替わっています。

「黄体ホルモン」は生理前に分泌されますが、肌が弱くなるのはもちろんのこと、むくみやイライラなども同時に引き起こすことがわかっています。

敏感肌の改善に大事なのは保湿と刺激を取り除くこと

敏感肌の原因がわかったら、毎日保湿をすること、刺激のもととなっている原因を取り除くことで大幅に改善することができます。

保湿だけでも肌の調子は上向きますが、刺激を与えないことで、肌のバリア機能が回復するまでの、新たなかゆみや痛みが発生しなくなり、全体の状態がよくなります。

直接的な刺激は今すぐ、間接的な刺激は徐々に取り除こう

肌に触れるシャツのタグのように、直接触れることで刺激になるものと、酒やたばこのように体内から入って刺激となる物があります。

シャツの素材は綿やシルクに、タグは切る、縫い目は裏表にして肌にあたらないようにする、など直接肌を摩擦するような刺激は、今すぐ改善することができます。

直接肌につく下着やシャツは、汗を吸って通期のよい綿やシルクがおすすめです。タグはなるべく根元から切ってしまいましょう。

一方、酒やたばこ、香辛料などの体内から摂る刺激は、量を減らしていくことで、影響が減ることが期待されます。
ただし現在肌の状態が悪く、腫れやかゆみがある人は、中途半端な対応では改善されるまでに時間がかかるので、基本的にやめてしまう(絶ってしまう)方がよいです。

また、ストレスは現代の社会生活にはつきものですが、肌にとっての間接的な刺激となっています。ストレスが重なると、肌にかゆみがおきたり、蕁麻疹がでることも稀ではありません。
運動や睡眠などでリフレッシュして、ストレスを極力減らすようにしましょう。

敏感肌を悪化させる食事

肌が敏感になっているときは、食事の内容も気を付けなければいけません。
唐辛子などの辛み成分は、もちろん、脂っこいものや甘いものも食べ過ぎに注意しましょう。タンパク質は、皮膚の元になるアミノ酸を作り出すので、動物性も植物性も適度にとりましょう。

一番いけないのは極端な食事制限です。糖も油もバランスよく食べないと、体内サイクルがうまく回りませんし、便秘になる可能性があります。

生ごみを夏場に部屋にほおっておくと、悪臭が部屋中に立ち込めますが、体内でも同じことがおこっていると思うと、便秘は放っておけませんよね。

ダイエットなどの食事制限はほどほどにし、バランスのよい食生活を心がけましょう。

セルフケアと皮膚科、判断の基準は?

自己流のスキンケアで治まるくらいの症状であれば、こしたことはないのですが、1週間たっても症状が軽くならない、我慢できないかゆみや痛みがある、などの症状が出始めたなら、迷うことなく皮膚科へ行きましょう。

敏感肌のかゆみをかきむしることで、表面に傷ができ、細菌が入り込むといったケースで、肌の炎症がみるみるうちに悪化することもあります。

また、炎症がおきている部分に紫外線をあび、さらに炎症が広がって痒い場所が増えていくこともあります。

炎症が広がったら、薬局で売ってあるお薬よりも、皮膚科で処方されているお薬の方が速く良く効きます。
また、お医者さんにみてもらわずに、自己流で薬をぬっていると悪化することもよくありますので、注意しましょう。

究極のセルフケアはターンオーバーを高めること

「ターンオーバー」は良く聞く言葉ですが、肌においては28日前後をかけ、表皮が新しいものに入れ替わるサイクルのことを指しています。

表皮の一番底にある部分「基底部」から、表皮細胞は生まれますが、だんだんと表面に押し上げられて、細胞核がなくなり「角質細胞」となります。

角質細胞として肌を守った後は、垢となって排泄されます。表皮細胞は絶えず入れかわっていますので、基本的にキズなどは細胞が排泄された段階で消えます。

しかし、真皮という皮膚の深い層でキズをおってしまうと、ターンオーバー後も傷が残ることがあります。紫外線も同じことで、真皮まで色素が現れると、垢となって落ちずにシミとなって残ってしまいます。

ターンオーバーは年齢とともに速度が遅くなる傾向にあり、20代では28日だった周期も、40代では40日程度かかるようになります。

年齢にストレスや睡眠不足、食生活のみだれが加わると、とたんにターンオーバーは乱れ、古い角質層がどんどん分厚くなります。

よって、日頃からの生活習慣をただすことが究極のセルフケア、といえるのです。

日頃から夜遅くまで起きている人は、成長ホルモンが分泌される肌のゴールデンタイムを逃している可能性があります。肌によいとされる夜10時から深夜2時まではしっかりと睡眠をとって、早起きすることで生活のリズムを整えましょう。

症状が悪化したときは皮膚科!敏感肌対応に出される薬

カサカサで痛みを感じたり、強いかゆみを我慢できないときは皮膚科に行きます。

自分では肌が乾燥して敏感肌になっていると思っていても、実はアトピー性皮膚炎だったとか、化粧品の成分にかぶれていた、ということもあります。
以前別の症状に使っていた塗り薬や飲み薬を安易に使ってしまうと、症状が悪化するということは、よくあるケースです。

必ず今現在の症状を見てもらい、診断してもらいましょう。痒くてたまらない、腫れがひどい、などの症状に合わせて軽減するような飲み薬も処方してもらえます。

ただし、処方薬は根本から治療するものではなく、あくまでも対処療法です。体を休め、栄養をとることが免疫力を高め、肌を回復させる近道です。

皮膚科でかゆみや炎症に処方される一般的な飲み薬

クラリチン
痒みやじんましんを抑える効果があり、皮膚の症状の他、花粉症にも処方されるお薬です。 ジェネリック製品にはロラタジンがあります。

抗生剤
掻きむしりや炎症がひどいときは、いったん症状をおさえるために菌を増殖させないよう、抗生剤が処方される場合があります。 抗生剤が処方された時は、最低でも3日は飲み続けるよう指導されるので、かならず指示にしたがいましょう。

皮膚科で処方される一般的な塗り薬

ヘパリン類似物質
ヘパリンとはもともと人間の体内にある物質で、肌のバリア機能や新陳代謝を活発にするような作用があります。ヘパリン類似物質とは、人工的に作られたヘパリンという意味で、同じ作用があるので、皮膚の炎症や乾燥を治療するために処方されます。

ステロイド
症状がひどいときは、ステロイドを使い炎症などの強い症状を抑えることがあります。皮膚の部位によってお薬の吸収率が違うので、医師に指示されたとおりに使いましょう。

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敏感肌と化粧品の付き合い方。通常の肌にはよくても敏感肌には避けた方がよい成分

肌が敏感になって一番困るのが、化粧品を使えないことです。基礎化粧品であれば、化粧水がピリピリして痛みを感じたり、ファンデーションを付けようとするとかゆみがあって、つけづらかったりします。

敏感肌の症状がある程度治まるまで、敏感肌用の基礎化粧品を使うなど、日ごろとは違った対応が必要になってきます。

美白成分は少しお休み。セラミドを中心とした敏感肌用の保湿美容液をたっぷりつける

シミやくすみが気になる人には効果抜群の美白化粧品ですが、肌が敏感になっている時には、美白の主な成分である「アスコルビン酸(ビタミンC)」が肌に強く作用し刺激となります。

また、「ハイドロキノン」というシミを強力に消す成分も、肌に強い刺激を与えます。

シミに効果がある成分ほど、刺激が強いので敏感肌が悪化している時は、美白化粧品自体をお休みして、保湿に専念した方が治りも早く効果的です。

乾燥ニキビが気になる人も、保湿に専念

乾燥肌でニキビになっている部分は、とても敏感になっています。肌が炎症していること自体が痛みを感じる原因ですし、何より菌が繁殖しているので、より敏感になっています。

敏感肌の人は、「イオウ」などのニキビ専用治療薬や、脂性肌用のニキビ化粧品などは、絶対に使わないでください。肌のバリアが壊れて、いろいろな症状がでているのに、この上油分を奪ってしまうと症状が悪化するだけなのです。

乾燥肌のニキビにも、保湿を中心としたスキンケアが有効ですし、保湿することでバリアをつくり痛みを感じにくくなります。

ニキビが悪化した状態ならば、皮膚科で抗生剤を処方してもらった方が、治りが早くなります。敏感肌の人はかかりつけの皮膚科を作って、トラブルがおこったら迷わず頼ることをおすすめします。

精製していない天然成分は肌への刺激物になることも

天然成分を生成して刺激物を除去した化粧品や、アレルギーテスト済みの化粧品ならばいくらか安心ですが、敏感肌にとっては合わない場合もあります。

精製されていない天然成分であれば、なおさら疑ってかかる必要があります。天然が安心というわけではないことを認識しておきましょう。

初めて肌につける成分は、パッチテストといって二の腕の柔らかい部分につけ、24時間腫れなどの異常がないかをみる検査をしてみましょう。

ちなみに、アロマオイルなどの精油は、普通肌であっても直接つけることは厳禁です。

敏感肌で合いそうなオイルはバニシングオイル(消えるオイル)と言われるマカダミアナッツオイルくらいですが、パッチテストは必須ですし、オイルより先にセラミドを補うことの方が大切です。

肌の状態が落ち着くまではメイクも軽めですます

肌に極力刺激を与えない事が大切なのに、濃いメイクを付けていたのではよくありません。かゆみや赤みを帯びている場所は特に、ファンデーションをお休みしてパウダーだけにするなど、「負担をかけない」ことを心がけます。

アイメイクなどは関連がないように思えても、強いメイク落としを使って肌へ負担をかけるので、極力避けましょう。

日焼け止めは、肌への刺激が強いのでベビー用を利用するか、仕上げ用のパウダーのみを利用しても紫外線防止効果があります。

敏感肌はかゆみや赤みがあったりと、普通の乾燥肌以上に辛い症状がありますが、セラミドを補う保湿と、肌への摩擦や生活習慣の改善など、複合的な対策で症状を軽くすることができます。

忙しいとついつい雑にしてしまうスキンケアですが、出来ることから始めて、可能な限り毎日続けて肌の生まれ変わりを促進しましょう。
生きている限り新陳代謝が起こります。今はトラブルがある肌も必ず生まれ変わるので、あせらずにじっくりと肌作りをしていきましょう。