保湿クリームの顔と体に効果的な成分と使い方

手荒れにも顔にも使える

乾燥肌にクリームで保湿というのはメジャーな対策です。

でも市販のクリームを買ってきても十分な量を使っていなかったり、乾燥がひどい状態なのに毎日つけていなかったりしてなかなか症状が改善しないという方が多いです。
乾燥に対するクリームの役割や成分を正しく知り、使い方を工夫するだけで乾燥肌の症状は改善されます。

保湿クリームの役割をおさらい

クリームには油分を補うという役割があります。

皮脂の分泌量が十分でしっとりしている肌であれば不要なアイテムですが、人間は年齢とともに水分も油分も分泌量が減っていきますので、20歳を過ぎて肌に乾燥を感じるようになったら基本的にクリームが必要です。
化粧水などで水分を十分補った後にクリームで油分を補いますが、特に口元や目の周りなど乾燥しやすい部分は重ねづけをおすすめします。

クリームがべたつく感触がイヤという方がいると思いますが、肌の乾燥がひどいときや空気が乾いた季節にはジェルなどの軽めの化粧品ではなく、しっかりコクのあるクリームを使ってください。
乾燥肌にとって大事なことはしっかり油分を補うことなのです。

市販のクリームに配合されている代表的な成分

ニベア、メンソレータム、ユースキンなどの一般的に広く知られている保湿クリームの代表的な成分を解説しています。

ビタミンEの名前で知られている成分は、「トコフェロール」というなじみが薄い名前で書かれています。知らない名前だと少し構えてしまう人も多いと思いますが、体の中に必要な栄養素が肌の表面にも有効であることがわかれば安心して使うことができますね。

ビタミン類は食事からとっても血行が良くなるといった効果があるので、乾燥肌を改善するためにも積極的に摂りましょう。

トコフェロール(ビタミンE)

成分表示にトコフェロールと表示されていればビタミンEのことを指します。

ビタミンEの特徴は脂溶性で(油となじむ)主に肌の酸化を防ぎ、体内ではガンの原因にもなる活性酸素から細胞を守る働きがあります

また、皮膚の角化を促進する働きを持ち、肌荒れ防止に効果があります。

リボフラビン(ビタミンB2)

リボフラビンと表示されている成分はビタミンB2のことを指します。

体内では脂質や炭水化物の代謝に使われ、肌表面では乾燥やかゆみの症状を改善する効果があります。

ビタミンB2は水溶性なので食べ物から摂りすぎても尿と一緒に排出されますが、不足すると皮脂の代謝がスムーズにいかなくなります

グリセリン

グリセリンはアルコールの一種で吸湿性に優れています。

保湿力はそれほど強くありませんが、化粧品だけでなく歯磨きやうがい薬、石けんなどに多用されているメジャーで安全な保湿成分です。
PG(プロピレングリコール)、1.3BG(ブチレングリコール)といった有機化合物もありますが、グリセリンと同様の成分として使用されています。

スクワラン

スクワレンは深海に住むサメ類の肝油やオリーブオイル、小麦胚芽油から採られる油で、人間の皮脂にも約5%含まれています。

そのスクワレンに水素添加して安定度を高めた者がスクワランです。

ピリピリするような刺激もなくべたつきも少ないさっぱりとした使用感で肌を保湿します。

シアバター

シアバターはアフリカ中央部に分布しているシアバターノキの種子から抽出される天然オイルです。

油脂ですが常温では固形で肌につけると体温で溶け浸透することから「オイル」ではなく「バター」と呼ばれています。

シアバターの成分のほとんどがステアリン酸とオレイン酸で構成されており、肌への抗酸化作用や保湿効果に優れています

ヒアルロン酸

ヒアルロン酸は人間の真皮に含まれているゼリー状の物質で、200~600倍の水分を蓄える力があります。

スポンジがたっぷりと水をふくむことができるのと同じような保水力で、皮膚の中ではクッションの役割を持ち肌に弾力をもたらしています。

皮膚以外にも目や関節、血管などにも多く含まれていますが、年齢とともに体内で生成される量が少なくなり乾燥や関節痛の原因となります。

保湿効果がアップするボディクリームのぬり方

bodywash

クリームは入浴後に皮脂が少なくなった肌に油分を補充するために使います。

皮脂量の多い背中や胸は何もつけなくてかまいませんが、背中や胸に乾燥を感じた時は油分の少ないローションタイプを薄くのばしてつけます。

皮脂腺が少ない手足はコクのあるクリームを下から上へと丁寧にのばしマッサージすると乾燥だけでなく、むくみを予防することにもなります。

ひじやひざ、かかとなどの乾燥しやすく固くなりやすい部分には尿素配合クリームを使うと効果的です。

尿素には固くなった角質を柔らかくする効果がありますが多少刺激があるので、乾燥が進んで痛いときには使用を避けます。

顔用に買って使い残した化粧水や乳液などを体に使うこともできますが、最後にクリームで水分の蒸発を抑えましょう

かゆみがひどいときの対策

乾燥肌を放置しておくとかゆみがひどくなることがありますが、これは肌の細胞間脂質が減ってしまったことにより肌のバリア機能が壊れて外からの刺激が肌の内部に伝わってしまうからなのです。

肌のバリア機能が壊れてしまうと今までなんともなかったシャツや下着による摩擦で刺激を受けてかゆみを感じるようになります。

かいてしまうことにより体内でかゆみを増幅させるヒスタミンが分泌されるという悪循環が生まれてしまいます。

かゆみを伴う乾燥には、かゆみを鎮める抗ヒスタミン剤やリドカインなどの局所麻酔剤など、かゆみを鎮める成分が入っているクリームを選ぶと効果的です。

乾燥してかゆいときは下着の締め付けなど肌への刺激に注意が必要です。

入浴時に熱いお湯に入らないようにするなど温めすぎないようにしたり、かきむしったりしないことがかゆみを鎮める近道ですが、どうしてもかゆいときには一時的ですが保冷剤で患部を冷やすと速くかゆみが治まります。

かゆみを抑える成分が入っているクリームは一般の薬局では「第2類医薬品」や「第3類医薬品」として販売されています。

第3類は誰でも販売できる医薬品、第2類は薬剤師や登録販売者しか販売することができないなど買うときにも使用にも注意が必要な商品です。

その他に第1類医薬品という分類がありますが、基本的に病院で処方してもらい薬剤師が販売するお薬で有効成分が強いものになります。

一般の薬局で販売されているクリームに効き目を感じなければ皮膚科に行って症状に合った有効成分を含むお薬を処方してもらうことが治療への近道です。

よっぽどひどくならないと病院にまでは行かないという人が多いのが現状ですが、かゆみがひどいときは、かゆみを抑える内服薬を処方してもらうと症状が軽くなるので我慢しないで病院に行くことも大事です。

湿疹が出ている時は刺激を与えない事が大事

乾燥肌が悪化し、かゆみが我慢できなくなればかきむしることがありますが、繰り返しかきむしっていると湿疹が出来ることがあります。

湿疹に対しては「かゆみを抑える」「保湿する」ことに加えて「炎症を抑える」ことも必要です。

抗炎症成分や抗菌成分が入ったクリームを使って治療しますが、入浴時には湿疹部分に石鹸を使わない、タオルは使わずに素手で洗う、シャンプーがつかないようにする、入浴剤はやめるなど外部からの刺激に対してよりいっそうの注意が必要です。

下着だけでなく洋服も化学繊維は避けて綿などの静電気をおこさないような素材を身につけましょう。

市販でおすすめのクリーム

かゆみをともなうときや湿疹ができた時は、抗ヒスタミン剤やリドカインなどのかゆみを抑える医薬品であるユースキンI(アイ)、メンソレータムADなどがおすすめです。

メンソレータムADを顔に塗ってもいいの?

メンソレータムADの公式サイトをみると「外皮薬 全身」と表記してあります。

⇒https://jp.rohto.com/ad/ad-cream/

なので顔も大丈夫かとは思いますが、顔の皮膚は薄いので初めに少量を付けてパッチテストをするといいです。

ひどいときは次に書くように、皮膚科を受診すると症状にあった薬を処方してもらえます。

皮膚科でもらえる代表的なクリーム

乾燥肌を改善したい、と皮膚科に行くと症状が軽ければヒルドイドなどの保湿クリームが、かゆみや湿疹を伴うケースであればステロイドなどの塗り薬が処方されます。

また、かゆくて寝つけないなど日常生活に支障をきたす場合はかゆみを抑える抗ヒスタミン剤の飲み薬が処方されることもあります。

代表的なクリームの特徴と成分をご紹介します。

ヒルドイドソフト(ビーソフテン)

皮膚科で乾燥肌に処方されることが多いヒルドイドソフトの有効成分はヘパリン類似物質で、人間の肝臓内で生成される「ヘパリン」という物質と似た作用を持っています。

ヘパリン類似物質は皮膚のバリア機能を回復して潤いを取り戻したり、血行をよくして新陳代謝を活発にしたり、炎症を抑えて肌荒れを正常に戻したりするといった作用があります。

ワセリン(商品名は白色ワセリン、プロぺトなど)

ワセリンは石油を精製して作られた成分であり、皮膚表面に油で膜を貼ることによって水分の蒸発を防ぐ効果があります。

また、外部刺激から皮膚を守る働きがあり医薬品から化粧品にまで幅広く使用されています。

ステロイド

かゆみで皮膚をかき壊してしまったり、化膿した時にはを受診してステロイドを処方してもらいます。

ステロイドは、皮膚の化膿や炎症を強力に抑える効果があります。

ステロイドの塗り薬にはランクがあり、「最も強い」「かなり強い」「やや強い」「普通」「弱い」に分けられていますが、皮膚は部位によって薬の吸収が違うので腕に処方された薬を顔に使うことはできないケースがあり、使用に関しては医師の診断が必要です。

効果が強いステロイドを長期間顔に使うと皮膚が縮れたようになったり思わぬ副作用が現れます。

薬局でもステロイド入りのクリームを買うことができますが、薬剤師に相談して使用ランクを決めると効果的な治療ができます。

乾燥しやすい手の保湿はこまめに重ねぬりが効果的

手は水仕事などで油分を奪われる機会が多く、夏でもカサカサしている人は季節を問わず保湿クリームをぬりましょう。

ゴム手袋をして水仕事をすると乾燥予防になりますが面倒だったり洗っている感触がわからないのがイヤだったりという方も多いのも事実です。

手袋を使わない方は、昼は気が付いたときにべたつかない程度にぬり、夜寝る前にはたっぷりとぬるということを心がけましょう。

また、指先がひび割れてきたら保湿クリームをたっぷりつけた後に2,3分ラップパックをすると肌によく浸透し治りが早くなります。

ハンドクリームは、顔用や体用よりもこってりした感触のクリームが多いですが、べったりしたタイプのクリームは2,3回に分けて薄く塗りこむとべたつきが抑えられて効果的です。

ハンドクリームの成分と効果はボディクリームとほぼ同じ

ハンドクリームによく使われている成分は、体用のクリームとほぼ同じもので、主な違いはハンドクリームの方が油分が多く配合されているということです。

近年発売されているハンドクリームはべとつきを抑え、吸収が早い傾向があり、ぬってすぐにパソコン作業してもキーボードが脂っぽくなりにくい商品が多いです。

ひび割れはじめたら尿素入りはつけない

保湿クリームに入っている尿素という成分は硬くなった角質を柔らかくする特徴がありますが、刺激があるため指先がパックリとひび割れているときには使わない方がいいです。

他に刺激を感じる成分としては湿布などにも使われるL-メントールやサルチル酸メチルなどがありますので、ひび割れ用のクリームを買うときは成分表示をよく読んで買うようにしましょう。

また、かかとのひび割れを軽石などで削っているという人がいますが、角質を削り落とすことで体の防御反応が働き、かかとを守ろうといっそう角質が分厚く硬くなってしまいます

お風呂上りにクリームをぬって靴下をはいておくだけで足裏の水分、油分が保たれ改善されますので、かかとを削ることは絶対にやめましょう。

顔には保湿成分を浸み込ませた後にクリームをつけるのが鉄則

顔が乾燥して粉を吹きだしたり荒れたりするのは油分がたりないだけでなく水分が抜けて不足しているからです。

顔は24時間露出しているので、普段服に守られている肌に比べて空気にさらされ水分が蒸発し紫外線などの外部刺激を受けやすく乾燥しやすいといえます。

保湿成分として一番大事なのは、もともと人間の細胞の中にある「角質細胞間脂質」といって細胞の間にあり角質細胞同士をつなぎ合わせている脂質の一種です。

いろいろな脂質が混じっているうちの40%がセラミドで残りは遊離酸脂肪などが含まれますが、これらの脂質が働きあって肌の水分を保ち、外からの刺激から肌を守っているのです。

肌が乾燥しているかどうかは、表面を覆う油分が足りないということではなく、細胞内の水分が多いか少ないかで決まってくるのです。

だから、顔の乾燥肌改善にクリームだけを使うことは間違いで、必ずセラミドなどの保湿成分を補った後にクリームをぬるのが正解といえます。

化粧品を付けるときの順番とオールインワンゲル

化粧品は化粧水、乳液、美容液、クリーム、の順につけるのが基本ですが、現在は手軽なオールインワンゲルなどが人気です。

基礎化粧品も水分補給と油分補給がしっかり役割を果たすような商品を選んで毎日コツコツスキンケアをすることが乾燥肌改善への近道です。